経験と実績がある弁護士のほうが過払い金返還には有利

過払い金返還請求を弁護士に依頼しようと考えていても、弁護士なら誰でもいいのか、選び方はあるのか、と迷っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

本記事では過払い金返還請求に強い弁護士・法律事務所を選ぶために必要なことをご紹介しています。

過払い金返還請求に強い弁護士・法律事務所の選び方とは

過払い金返還請求の有無は、取引履歴をもとに引き直し計算を行うことで判明しますから、単純な分野のように見えます。

しかし、専門家の目から見ると、過払い金返還請求は様々な法的論点が散らばるとても奥の深い問題です。この分野の判例・裁判例は膨大な数が集積されています。過払い金返還請求だけを取り扱う法律専門書も多数刊行されています。

過払い金返還請求に多くの経験と実績があることが重要

では、過払い金返還請求を依頼する弁護士は、どのような点に着目して選ぶべきなのでしょうか。

（1）過払い金返還請求は経験と実績がものをいう分野

先に説明したように、過払い金返還請求事件は多くの判例、研究成果が積み重なっています。それは、一見同じように見える金銭の貸し借りであっても、貸金業者の違い、契約時期の違い、契約条件の違いなどによって、様々な個別事情がありうるからです。

過払い金返還請求に適切に対応するためには、これら膨大な先例の知識を備え、実際の交渉、訴訟の場に活かせるスキルが必要となります。そこで、過払い金返還請求について、多数の案件を取り扱った過去の実績、ノウハウの蓄積がものを言うのです。

（2）経験と実績が高額の過払い金獲得を可能とする

過払い金返還請求では、貸金業者は、相手弁護士の過去の実績を考慮して和解金額を決定します。平たく言えば、手強い弁護士には譲歩して高い金額を提示し、実績のない弁護士には強気で低額の和解金を提案するのです。

貸金業者は、過払い金返還請求に関する多数の経験と実績がある弁護士に低水準の金額を提示しても無意味であることを理解しているからです。

まとめ

弁護士費用が安いことも大切ですが、最終的には依頼する弁護士を信頼できるかどうか、信頼関係が構築どうかが鍵です。そのためには、しっかりと連絡を取り合うこと、です。

弁護士は依頼者の連絡を無視はしてはいけません、と同時に依頼者は弁護士からの連絡も無視しないよう心がけてみてください。

本記事でご紹介した内容を参考に債務整理に強い弁護士を探してみてはどうでしょうか。何かお悩み事がございましたら、お気軽にご相談ください。

太田　剛彦（オオタ　タケヒコ）弁護士

東京大学法学部司法学科卒業。最高裁判所司法研修所修了後、裁判官に任官し、横浜地方裁判所、名古屋地方裁判所家庭裁判所豊橋支部、横浜地方裁判所家庭裁判所川崎支部判事補、東京地方裁判所家庭裁判所八王子支部、浦和家庭裁判所、水戸地方裁判所家庭裁判所土浦支部、静岡地方裁判所浜松支部判事。退官後、弁護士法人はるか栃木支部栃木宇都宮法律事務所勤務。

裁判官時代は、主に家事事件（離婚・財産分与・親権・面会交流・遺産分割・遺言）等を担当した。 専門書の執筆も多く、 古典・小説を愛し、知識も豊富である。 短歌も詠み歌歴３０年という趣味も持つ。栃木県弁護士会では総務委員会に加入している。