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【弁護士の小話】拾った(落とした)馬券の所有権は誰にあるのか?

交差点で100円拾っても拾ったものの価値は100円ですが,傍目からは紙切れにしか見えなくても,大きな価値を持っている可能性がある落とし物があります。そう,当たり馬券です(もちろん,車券だったり舟券だったりしても同じです)。

 

地見屋とは?

これらの公営競技場で,地面に落ちている当たり馬券等(出走取り消しやフライングで返還を受けられる場合もあれば,まだレースをおこなわれていない券含むので,正確には当たり券に限定されません)を拾って換金することを生業としている人のことを,「地見屋」と呼びます。読んで字のごとく,当たり券が落ちていないか,地面を見ている人,という意味の言葉です。

 

当たり馬券を探している(地面を見ている)人に所有権はない

落とした馬券等の所有権が誰にあるかは,時と場合によって議論が分かれるところではありますが,少なくとも当たり馬券を求めて地面を見ている人に所有権が無いことは明らかなので,これも立派な犯罪となります(現実的に有罪となるかはもちろん別問題ですが)。

この業界(犯罪に業界もなにもあったもんじゃないようにも思われますが)にはほかにコーチ屋・ノミ屋など,様々なネーミングのされた犯罪類型が存在します。

競馬等で犯罪というと,どうしても八百長がクローズアップされがちですが,それ以外にも細かな犯罪類型があるのです。
何事もそうですが,ルールを守って行動することが大切です。

 

 

 

 

 

 

東京大学法学部司法学科卒業。最高裁判所司法研修所修了後、裁判官に任官し、横浜地方裁判所、名古屋地方裁判所家庭裁判所豊橋支部、横浜地方裁判所家庭裁判所川崎支部判事補、東京地方裁判所家庭裁判所八王子支部、浦和家庭裁判所、水戸地方裁判所家庭裁判所土浦支部、静岡地方裁判所浜松支部判事。退官後、弁護士法人はるか栃木支部栃木宇都宮法律事務所勤務。

裁判官時代は、主に家事事件(離婚・財産分与・親権・面会交流・遺産分割・遺言)等を担当した。 専門書の執筆も多く、 古典・小説を愛し、知識も豊富である。 短歌も詠み歌歴30年という趣味も持つ。栃木県弁護士会では総務委員会に加入している。