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不動産・相続

弁護士がイチから教える遺産相続のために最低限これだけは知っておきたいこと

遺産相続をスムーズに行うために弁護士に相談

 

遺産相続が発生すると、相続人同士の話し合いがスムーズに進まないケースがあります。遺産相続について話し合い、正当な主張をするためには、相続に関する知識が必要です。

そこで今回は、遺産相続についてお悩みの方に、最低限これだけは知っておきたいことをご説明します。

 

 

1、そもそも遺産を相続するってどういうこと?

そもそも遺産を相続するとはどういうことなのでしょうか。人が亡くなり相続が開始すると、被相続人の預貯金や不動産などの経済的価値のあるものだけではなく、借金やローンなどの債務も相続財産として引き継がれることとなります。

 

 

 

2、遺産相続について最低限知っておきたい用語

ここでは、遺産相続について最低限知っておきたい用語を、解説します。

(1)遺言

亡くなった人の最終の意思表示が書かれている文書をいいます。相続分の指定、遺贈、相続人の廃除等について、亡くなった人の意思を最大限尊重させる趣旨です。遺言に法律上の効果が生じるためには、民法に定める一定の方式に従ってなされていることが必要となります。遺言は、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類に分類されます。

 

(2)自筆証書遺言

筆記用具を使って自分で紙に書いた遺言書のことです。

自筆証書遺言については、全文を自書する必要があり、Wordやワープロで書いた遺言書は無効とされておりました。しかし、全てを自書することは非常に煩雑です。そこで、民法改正により、前文の自書を要求している現行の自筆証書遺言の方式が緩和され、自筆証書遺言に添付する財産目録については自書でなくともよいことになりました。(ただし、財産目録の各頁に署名押印することが必要となります。)この改正は、平成31年1月13日より施行されています。これにより、自筆証書遺言が以前より利用しやすくなることが期待されます。

 

 

(3)公正証書遺言

公証人の前で口述して作成してもらう遺言書のことです。公文書として扱われるため、紛争の際には文書が真正であるとの推定が強く働きます。

 

 

(4)秘密証書遺言

自分で作成した遺言書について、内容は秘密にしたまま遺言書の存在だけを公証人に証明してもらう遺言書のことです。

 

 

(5)遺産分割

被相続人が遺言を残さず死亡した場合などに、話し合いによって各相続人に具体的に相続財産を分配することです。

 

 

(6)遺産分割協議書

遺産分割の方法についてまとめた文書のことです。

 

 

(7)限定承認

すべての相続財産を引き継ぐのではなく、積極財産の範囲内で消極財産を引き継ぐ方法です。被相続人が連帯保証債務を負っていて消極財産の額が確定できない場合や相続財産の中に多額の借金があるもののどうしても実家の所有権だけは相続したいといった場合などに、限定承認を行うことが考えられます。

 

 

(8)相続放棄

被相続人に借金などの消極財産があるため相続したくない場合、被相続人の権利や義務の一切の相続を放棄することです。

 

 

(9)遺贈

遺言により相続財産を特定の人に譲り渡すことです。遺贈の相手方は、相続人だけでなく第三者も対象になります。例えば、被相続人と長年連れ添ってきた内縁の妻に特定の財産を譲り渡す、などと言った場合が考えられます。

 

 

(10)受遺者

遺贈により相続財産を受け取る人です。受遺者の承諾がなくても遺贈はできますが、受遺者の意思で放棄することも可能です。

 

 

(11)遺留分

一定の法定相続人に認められる最低限度の相続分のことです。被相続人は、遺言によって自分の財産を自由に処分することができるのが原則です。しかし、特定の一人の相続人に相続財産を全て譲り渡すとの内容の遺言がなされた場合にその遺言どおりの相続が行われると、それまで被相続人の生活を支えてきた相続人の潜在的な持分や残された相続人の生活保障を害することとなります。そのような観点から、法は、一定範囲の法定相続人に対して最低限度の相続分を保障することとしました。

 

 

(12)遺留分減殺請求

自らの遺留分を侵害するような内容の相続が行われた場合に、遺留分を確保するために流出した相続財産の返還などを請求することです。

 

 

(13)代襲相続

たとえば、被相続人が亡くなる前にその子が亡くなっていた場合、被相続人が亡くなると子の子(被相続人からみて孫)が亡くなった子の相続権を承継するという制度です。

 

 

まとめ

今回は、遺産相続のために最低限これだけは知っておきたいことをご紹介しました。

遺産トラブルは、相続に関わる法律問題とともに家族間の感情的な対立も絡んでくることから、なかなか当事者間だけで正しく速やかに解決するのが難しい場合がありえます。法律の専門家としての弁護士がトラブルに介入することにより、法律で保障された適正な相続分を確保し、また、第三者である弁護士を通じて交渉を行う事で感情的な対立を鎮静化することも期待できます。遺産相続に関わるトラブルでお悩みの方は、早い段階で弁護士へ相談することをおすすめします。何かお悩み事がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京大学法学部司法学科卒業。最高裁判所司法研修所修了後、裁判官に任官し、横浜地方裁判所、名古屋地方裁判所家庭裁判所豊橋支部、横浜地方裁判所家庭裁判所川崎支部判事補、東京地方裁判所家庭裁判所八王子支部、浦和家庭裁判所、水戸地方裁判所家庭裁判所土浦支部、静岡地方裁判所浜松支部判事。退官後、弁護士法人はるか栃木支部栃木宇都宮法律事務所勤務。

裁判官時代は、主に家事事件(離婚・財産分与・親権・面会交流・遺産分割・遺言)等を担当した。 専門書の執筆も多く、 古典・小説を愛し、知識も豊富である。 短歌も詠み歌歴30年という趣味も持つ。栃木県弁護士会では総務委員会に加入している。